人の有難さ(その2)

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(続き)
その後、男性と別れ、板倉ICから外房有料道路を進んでいった。
順調(エンジンの調子は悪い)に料金所を越え、誉田ICが見えてきたころ、キャップを開けているラジエターから湯気が立ち上ってきた。

誉田ICのちょうど真上、下にランプウェイが走る橋の上で水を補給するために、路肩に止め、ボンネットを開けようと運転席を立つと、
オーバーヒートゆえなのか、エンジンがストール寸前の兆候を示した。
あわてて、ボンネットを開けてキャブレターのリンケージに手を伸ばすも、間に合わずストールしてしまった。


板倉ICから誉田ICまでの短い距離での自己発電では満足な充電は出来ず、1発もセルは回らなかった。
ICのすぐ下にはガソリンスタンドがあったため、ブー スターケーブルなどを借りれないか交渉してみるも、深夜で従業員はおじいさんという感じの男性1人。
当然、「そんなもの(ケーブルとか)の貸し出しはやっていない、バッテリーの販売もこの時間はやっていない」と冷たくあしらわれる。

途方に暮れつつ、恥ずかしながら、某ヒwiヒヒerで救援要請をしてみるも、さすがに23時過ぎに緑区誉田まで来れるという人はおらず、
JAFへ救援要請をすることに。
私の説明下手もあり、電話での現在地確認に時間が掛かったが、判明すると「高速道路上で止まっているんですか!?」と驚かれた。

当該道路は、有料道路といっても自動車専用道路ではなく、料金さえ払えば自転車でも通行可能な道路なのだが、
一般道に比べて危険なのは明白であろう。
しかも、誉田ICを中心とした上下線およそ600m(つまり当該区間1200m)は直線なのである。自転車も通れる有料道路であるが、制限速度は60km/hである。

深夜時間帯、一般的なファミリーカーがおよそ80〜100km/h、スポーツカーと呼ばれる車は120km/h程度で路端停止している私の車の横を通り過ぎていく。
ハザードも長い時間点滅させていると暗くなってくるので駐車灯を使ったが、それも暗くなり最終的には50mからの視認も難しいような明るさだった。

現金の手持ちも1万円ほどしかなく、救援には不足していたが、後日の支払いを確約し、隊員の派遣を要請した。
到着には40分ほど掛かるとのことで、その間に出来ることはないか試してみるも、解決は出来なかった。

20分ほど経過したころ、現場に向かっている隊員から、「あと30分ほど待つように」との連絡が入り、寒さと不安の中、ふと前方に目を向けると、
前方が直線、しかも若干の下りであることに気づいた。それまで50分近くの間には気づくことがなかった、神の救いのようなものであった。

後方から飛ばしてくる車が居ないか確認しドアを開け、ハンドルを握り、全力で車を押す。速度が乗ってきたら車に飛び入るように乗り込み、2速に入れる。
これで無事、再始動に成功した。
途中まで出動して頂いたJAF隊員の方には申し訳なく思ったが、断りの電話を入れた。


その後走行を続けていたが、やはりボンネットから湯気が立ち上り、水を補充するために誉田PAに停止した。
先ほどの停車時よりもアイドリングでの燃焼状態が悪くなったようで、ボンネットを開けるのはかなり難しい状態。

先ほどの事もあるので、回転を上げてから、降りて走ってボンネットを開けに行くが、その短い間でもエンジンはストール寸前。
「絶対にストールさせてはならない」ので、必死になって何度もやってみるが、ダメ。

そして何度目かでボンネットを開けるまで行ったが、その直後、2度目のストールをさせてしまった。万事休す。
今度ばかりは下り坂もない。セルも回らない。

辛うじてトイレの目の前の駐車スペースだけ数度の下り傾斜(A)が付いていたものの、長さ的には10mに満たないもので、そこから先はわずかだが、
盛り上がり登っている(B)のである。(A>Bだが、その間の谷間で減速してしまう)

それでもその数度の下り傾斜で必死に何度も押し掛けを行うが、良くて初爆程度で止まってしまう。

非常にみっともないが、誰かに助けを請えないかと周囲を見渡してみるも、仮眠を取っていると思われるトラックやバン数台しかおらず、
助けを請うことは出来なかった。

しばらく同じように押し掛けを繰り返していたが、再始動に成功することはなかった。


そこに、休憩に来たと思われる1台のタクシーが。ドライバーは60代と思われる男性。トイレに入って行ったので、
申し訳ないと思いつつ出るタイミングを見計らって声を掛けることに。

男性がトイレから出てくると私は走って行き、男性が運転席に乗り込む瞬間に声を掛けた。

事情を説明すると、押してもらえることになり、私は運転席に乗り込んだ。
開けると閉めるのが非常に固い窓を開け、男性の指示通りに2速に入れ、掛け声でクラッチを繋ぐ。
1度目は掛かったものの、クラッチを切るのが遅れてストールしてしまった。

男性と車を押し戻し、また掛け声でクラッチを繋ぎ、始動した瞬間にすかさずクラッチを切り回転を上げる。
またストールしては困るので、男性には運転席に座った状態でしか謝意を伝えることができなかったが、丁重にお礼を申し上げ、その場を後にした。

その後、外房有料道路を終点まで走っている途中に、先ほどお世話になったタクシーに抜かれたが、会社名まで見ることができず、
どこのタクシー会社なのか特定することはできなかった。

その後、終点の鎌取付近のガソリンスタンドで給油をするが、やはりストールが気になりなかなか降りることができず、給油に15分ほど掛かってしまった。
自宅に付いた頃には深夜2時を回っており、最初のトラブルからおよそ7時間の後の帰宅であった。

最初に助けて頂いたミニカトッポの男性、そしてタクシードライバーの男性、この2名には感謝してもしきれない。
もし、何かでこのページをご覧になったのであれば、1度ご連絡を頂きたく思います。