ユーザー車検に挑戦
サイドスリップ、排ガス、ブレーキ、ライト、下回り(オイル漏れ)と、車検のほぼ全項目が不安という
有様でしたが、事前に整備工場の検査レーンでサイドスリップとブレーキは問題がないことを
確認していたため不安要素を一部消すことができました。
※工場検査レーンでサイドスリップはIN側に3mmとギリギリでした。
この車、オイルポンプ(燃料ポンプとほぼ同じ構造)内のダイヤフラムゴムが劣化し、
エンジン停止時にオイルが漏れるのです。
20日で1Lほど漏れます…。
書類を揃え、1ラウンドから参戦。
オイル漏れの指摘を恐れ、検査待ちの間ずっとアイドリングさせてました。
オイルが漏れなかった引き換えに水温はどんどん上昇していたのでした。気づかなかった…。
外観検査は、「バッテリーが固定されていない」との指摘がありましたが、
それ以外はOK、とりあえずレーンに入れました。
不安要素だった排ガスはプローブをしっかり奥まで入れても、
COが1.9〜2.2%、HCが3100〜3300ppm程度と、基準を大幅に下回っていました。
さすが48年規制車です。
サイドスリップは事前に確認していた通り、スルーでした。
その後、ローラーに乗り、スピードメーター検査です。
工場の検査レーンで気づいたのですが、なぜかローラーに乗ると、スピードメーターが動かないのです。
その症状が本番でも出ました。
あらかじめ、40km/hでの回転数を暗記してたため、3速3900rpm辺りに針が安定したところでパッシング。
無事合格しました。
その後のライト検査でなんとオーバーヒート!
右は1発OKでしたが、左が3度やってもダメで回転を上げまくったのが原因でした。
しかも横着してファンモーターをつけていなかったのに回転を上げまくったせいでエンジンルームから湯気が…。
ブレーキ検査ですが、事前に社長が工場検査レーンで確認していましたが、フート、サイドともに落ちました。
画像左下のくもりがオーバーヒートの湯気…。
おそらく私の踏み方・引き方が甘かったのだと思われます。
また、車検場に向かう道中でサイドを引きずっている症状も出ており、
検査官に指摘されました。
残念な表示が…。
下回りでは先のオーバーヒートで水が漏れ、検査票の水漏れにチェックがついてしまいました。
オイル漏れの指摘をされなかった代わりにこんなことに…。
ラインを出た後、持参していたペットシーツでラジエターのロアタンクとコアのすき間に溜まった水を吸い取り、
水温が下がった後、テスター屋さんに光軸調整に向かいました。
測ったところ、右はアイドリングで130hCd(=1万3000カンデラ)、2500rpm程度まで吹かすと170hCd程度。
2灯式の基準は150hCdなので、ギリギリの数値。
左は、スイッチをONにしても、灯体を軽く叩かないと点灯しない接触不良まで出ていて、
アイドリングで70hCd、光軸をしっかり合わせて5000rpm程度まで吹かしても96hCd止まりでした。
調整してくれたおじさん曰く「シールドビームが劣化してる」とのこと。
後日、購入したホムセンに再び立ち寄ると、再入荷してました(驚)。まだ生産してるのかしら。
仕方がないので、帰り際に近所のホームセンターでスタンレー製セミシールドを購入しました。
そして工場に連絡し、リアブレーキのライニング調整、検査レーンで再度制動力をチェックしました。
片輪当たり前が130kgf、後ろが80kgfほどでした。
私もメーターを見ながらペダルをどの程度踏むのかを実際にやらせてもらい、感覚をマスターしました。
サイドブレーキは左右の制動力の差を計算すると、基準ギリギリのため、踏み方が原因で落ちたようでした。
また、不良の左ビームをセミシールドに交換してもらいました。
(ラスペネを噴射して外そうとしましたが、ライトリムを固定しているネジが固く、ナメてしまったのです)
交換後、明るさは目視でも交換していない右よりも明るかったため安心し、肝心な光軸調整を忘れてしまいました。
4ラウンドで再び並び、フットブレーキは左足で親の仇のごとく、シートに背中を押し付けるレベルで踏み、
サイドはロック釦を押したまま、これ以上引けない、というレベルまで全力で引いたところ、合格しました。
明るくても36度と異常に下向きのライトでは受かるはずもなく、当日中の検査は不合格に終わり、
限定車検証を発行してもらい、その日は帰路につきました。
そして11月14日、再びリベンジを試みました。
不合格箇所はライトのみ。
1ラウンドで行かずとも合格するのははっきりしていたので、まずは自宅で右もセミシールドに交換。
右ライトリムはラスペネを噴射したところ、あっさり外れてくれました。
この車、初代?オーナーが左前をぶつけ、板金した後が見受けられるため、その関係で左はことごとく
ネジが固くナメるのかなぁ、なんて思ってみたり。
左側は光軸調整用ねじも1つナメているのです。
バッテリーの固定金具もしっかり装着し、2ラウンドで再戦です。
…の前にテスター屋さんで光軸を調整しました。
さすがハロゲン、アイドリングで基準を楽々クリアの220hCd。2500rpmまで吹かすと330hCdをマークしました。
シールドの倍近い記録を叩き出すとは恐ろしい。
外観は車台番号の確認のみを行い、レーンに入りました。
事前にテスター屋さんで確認してたので、何事もなく一発合格でした。
これで重量税を納めれば大手を振って帰れる…と思ったのも束の間、
時刻は11時55分、重量税印紙窓口が昼休みに…。
すぐ近くの自動車整備振興会の窓口もすでに午前は終了。
74年9月の届出なので、重量税を取られます…。
仕方がないのでコンビニで時間を潰し、1時間後、印紙を購入。
正式な車検証とステッカーを受け取り、初のユーザー車検は終わったのでした。